とある音屋の日常 「C3PROJECTスタッフBlog」

CANON EOS 5D と BeachTech DXA-5D 。近況報告など。

2011/07/14
お仕事レポート 0
先日、7月10日。超快晴。

都内の某ハウススタジオで商品VPの撮影の同録に行ってまいりました。

例のごとく最近流行のCANON EOS 5DによるHD動画撮影の同録です。

やはり35mmの被写界深度で得られる綺麗な背景のボケ味と、HDによる高精細な画像は、映像制作者にはもちろん、見る側にとっても感動を呼び起こす要素なんでしょうね。撮影している最中も、ディレクターモニターに映る映像を見ると本当に惚れ惚れする映像が映っているので感動です。
EOS 5D/7Dでの撮影に縁があるのか、呼ばれる同録の半分くらいがEOSでの撮影です。なんでなのでしょうか・・・?

私は今回は録音部 兼 TD/VE役として、撮影関連の技術発注を全て担当させていただき、撮影担当のカメラさんの希望もあり、MovieTubePRというEOS 5D/7D専用のリグをC3PROJECTで用意し撮影しました。

MovieTubePR自体はそんなに難しい機材ではないのですが、この手の特機はステディカム同様、ちょっとしたバランス調整や工夫が必要で、実際に使ってみるとわかるいろんな不都合などもあるので前日に自分で使い倒して習熟した上で、カメラマンさんにアドバイスしながらという撮影になりました。

▼これが MovieTubePR 。こいつにEOS 5D/7Dを載せることで・・・・

movietube_pr_hd_01.jpg


▼こんなごつい35mmカメラシステムになる(笑

movietube_pr_top.jpg
※写真はMovieTubePR日本代理店より転載


で、その撮影現場となったハウススタジオ。

天窓から降り注ぐ太陽光で明るくとっても美しいスタジオ。


・・・そして超暑い。


▼物撮り中の1コマ。天窓がたくさんあってどこもかしこも明るく・・・暑い!!!

 立膝ついてるのはC3PROJECTの新米助手・カガワ。
IMG_0518.jpg


上の写真のとおり天窓から降り注ぐ超快晴ピーカンの夏の日差し。同録最中は出来るだけノイズを減らすため止む無くエアコン停止、窓締切りなので現場はビニルハウス同然。動きまわるスタッフは全員汗だくです。出演者さんもうっすら汗をかくのでメイクさんが扇子で扇いであげたりして大変でございましたが、制作様がアイスを用意してくれたり、飲み物も潤沢に用意してくれたりで乗り切ることができました。本当に制作様にはいつも感謝です。


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そして今回はEOSでの撮影の弱点である、音声と映像の一元記録についても挑戦してみました。
結果は芳しくありませんでしたが、レポートと言う形で掲載します。


CANONのEOSシリーズにはHD動画撮影機能があるのですが、基本的にはあくまでスチルカメラの延長なので、音声についてはあまり良い条件を備えてはいません。
EOSの内蔵マイクは携帯電話のマイクと同程度。外部音声入力端子もマイクレベルのΦ3.5mmステレオミニジャックでアンバランス入力です。

しかも悪いことに、音声外部入力端子を使ってミキサーなどを繋いでも、EOS側のAGC(無効にできない)により勝手にコンパンダーをかけられてしまいます。これではアンビエンスノイズがセリフごとにフワフワしてMAできないので、EOSに音を記録するというのは通常不可能なのです。

・・・が、BeachTechというカナダのメーカーからDXA-5D(現行機種はDXA-5Daとなっており、ファンタム電源機能を省略したバージョンとなっている)という機材が発売され、それを通すことでミキサーからのバランスで送られた音声をAGCを無効にした状態で記録できるというのです。

ところが、このAGC無効の機能、かなり怪しい理屈の機能で・・・・(後述)


では早速手元に来たBeachTech DXA-5Dを見てみましょう。

▼ 左:BeachTech DXA-5D正面 LCDの青いバックライトは常にONでOFFできないのが気になる。
▼ 右:同左側面 XLR入力の間にAUX入力とMICレベル出力がある。下のカールコードはEOSへの出力。


IMG_1182.jpg IMG_1183.jpg

▼ 左:BeachTech DXA-5D正面操作部拡大 狭い面積にかなり盛り込んだ努力が伺える。
▼ 右:BeachTech DXA-5D正面LCD拡大 何故か音声レベル単位がdBuで-54~-33dBu・・・
IMG_1185.jpg IMG_1184.jpg

DXA-5D の第1印象。チャサい。。。
プラスチック筐体で軽いので、どことなく安っぽい印象。底面にはMADE IN CHINAの文字。うーん・・・。

ご覧のとおり、DXA-5D自体はそんなに大きくなく、EOSのカメラ下部に縦グリップを取り付ける要領で取り付けられるよう三脚用ネジが取り付けられています。こいつの電源は006P。いわゆる9V角型電池。電源を入れると青いバックライトが常時点灯のLCD。簡易レベルメーターが表示されるが、なぜか単位がdBu。しかも表示レンジが-54~-33dBuという音屋には理解しがたいよくわからんレンジである。

左2つのレベルトリムは入力レベル調整用でクリックのあるタイプ。1クリックで2~3デシくらいのようです。入力レベルのレンジはマイクとラインレベルを切り替え可能。一番右のツマミはイヤホンモニターのボリュームです。

現行機種のDXA-5Daでは省略されたが、DXA-5Dはコンデンサマイクを直接繋いでファンタム電源供給も可能。

その他、ノイズ対策にグランドリフトの切替スイッチ(G1-G2)、EOSに送る音声のモノ-ステレオ切替スイッチ(M-S)、そして「AGC DSBL」と書かれたAGC無効化スイッチである。

で、この「AGC DSBL」というのは「AGC Disable」の表記の略。つまりAGCを無効化するスイッチということらしいのだが、注意してもらいたいのは、DXA-5D自体にはAGCは無い。無効化すべきAGCはEOS側の機能であり、そしてEOSにAGCをOFFにする機能はない。

つまりどういう事かというと、DXA-5DからEOSの邪魔なAGCを無効化する制御を行うスイッチなのです。

・・・が、それを実現する方法というのが。。。

 ・EOSのAGCを無効化するためにDXA-5Dから20KHz固定のトーンを音声ラインに混ぜて出す。
 ・20KHzだし、人間には聞こえないし問題ない!
 ・人には聞こえないけど、AGC回路には聞こえるので小音量時でもAGCでゲインアップしなくなる
 ・結果としてAGC無効化したのと同じこと!
 ・なんなら20KHzトーンはポスプロとか事後処理でHPFかませば簡単に除去できるヨ!


・・・という乱暴な物。発想は天才的だと思う。
でもなんかカナダのメーカという割に、発想が中華的というか、すごく不安。


結局、現場に出てミキサーにつないだ時にAGC DSBL機能を使うとその20KHzトーンのせいなのか、変なフィードバックが帰ってくるので使わずの結果となりましたが。。。


とまぁ、環境次第では使えるのではないでしょうかDXA-5D。
失敗できない現場では私はちょっと二の足を踏みますが。。。

ただやはり、1KHzで0VU基準とるとき、-54~-33dBuというメーターのどこにあわせりゃいいのかわからないし、いまいち怪しくて安心はできない感じではありました・・・。

以上近況報告などでした。


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