トライパス TA2020のアンプ

2010/11/13
音響機材関連 1
最近オーディオショップでもよく見かける小さなパスポートサイズのアレ。
202.jpg
ラステームが売ってるRSDA202とかいうトライパス社のTA2020(1石ステレオデジタルアンプチップ)を核にした小型デジタルアンプ。
デジタルアンプの原理は音声をPWM変調してそのままスイッチングで電力に変換するという、最近流行のDSDフォーマットと同じ疎密波による音声処理を使ったもの。SHARPのハイエンドオーディオ用1bitΔΣアンプが有名。省電力、低発熱、小型、大出力と良いことずくめ。

▼トライパス TA2020  ちなみにトライパス社は既に倒産。法則発動??ww
ピクチャ 1


これ以外にもトライパス社の石を使った手のひらサイズのアンプを最近秋葉原界隈でよく見かける。
ラステームとかカマデンが積極的に売り込んでいるらしいので、店先の値札が軒並み6桁後半からスタートするような敷居の高いオーディオショップにもお小遣いで買えるガジェット感覚で試聴OKで置いてあったりして気になってはいた。店頭で聞く限りそこそこ良い音で気持ちいい感じに鳴っていたのだけど、そうはいってもラステームのRSDA202で売値\14000。小市民な僕は買うのをはばかりますwww

ちなみにRSDA202の中身はこんなの。(写真は拾い物)
ピクチャ 2
余計なパーツは何も無い。TA2020に入った音そのまま出すような簡単回路。

トライパスTA2020のデータシート(PDF注意)をみると、チップ単体の素性はそこそこよい感じ。THDやS/Nの値もよい。チャンネルセパレーションの値が20KHz近辺で-60dBとやや気になるところだけど、チップ1個2000円しないTA2020にそこまで求めるのが酷だし、セパレーションがよくてもスピーカーから音が出た瞬間にどうせ音は混じるのだから、20KHzなんてどうせこの先聞こえなくなってくるし-60dBなら十分だろ常考。ということで気にしない。

ということでTA2020搭載のどっかの中国製アンプを3200円を購入。メーカー不明。型番SA-36というらしい。

▼購入したTA2020搭載のアンプSA-36。外観含め内部の作りもきれい。
sa36.jpg
20484792_o3.jpg

全体はかなり肉厚の剛性の高い金属筐体で、全く隙間、歪み、たわみがない。肉厚のアルミフロントパネルを六角ボルト締めという好感の持てる造り。
この時点で既にラステームのRSDA202より良いようですが中身もしっかりと作ってある。ハンダの精度も良いし基盤パターンもしっかり太め。パーツもなかなか良いものを使ってるよ???これで本当に3200円??大変良い。 これでラステームの値段の1/5程度なんだから中国力恐るべし。

SA-36はトーンコントロールなどは一切なし。入れて出すだけ。この値段で電源投入時のポップノイズ防止用にディレイ回路が入っているのは素晴らしい。真ん中の黒いヒートシンクの左側がトライパスTA2020。VRはアルプス製。パーツは意外にも日本製が多い。左右差の微調整用の半固定VRも日本製。けっこういいじゃない。

電源部は搭載していないのでDC12Vを外部供給する仕組み。
一応トランスのDC電源を用意してみたけど、アダプタの径が違ったので半田で直付しました。

で、出音。定番のBOSE 101MMでチェック。

注:ちなみに101MMをBOSEの1706アンプ以外で鳴らしたことが無いので普通のアンプで鳴らした101の音はわかりません

まずノイズフロアー。非常に低い。というかVR最大でもほぼ無音。データシートのグラフでは-110dB近辺。期待通りの性能が出てるようです。

手元にあった映画TOPGUNサウンドトラックやらBonJoviのCDを聞く。
予想以上にハイファイ。ボンジョヴィのボーカルがグイグイ前に出るかんじ。ハイの抜けがよくて、空気感がふんわりふんだんに広がってリッチな感じ。スピード感もあってクラシックとかジャズに向いた感じ。

しかしソース自体が時代的にそんなに低域が無いのもあるけど、それにしても低域が出ないね・・・。
160Hz以下が緩やかにロールオフそんな感じ。
ソースをPROTOOLSに入れてEQかけて出してみた。

おおお。EQすればよいかんじじゃん!

低域の感じは余計なモワツキがなくて、歯切れのいいかんじ。低域を持ち上げてもへんなボワツキがない。
ライブでAMCRONでNEXOをドライブしたようなダンピングの印象。低音楽器の音がバシッと終わるべきところで終わる感じ。ダンピング特性がよいのか?とかんがえたけど、ダンピングできるほどの電源容量もキャパシタも持ってないので違う。良い具合に歪んだ高調波でそう感じるのか?とおもったけどそういうのとは違う気がする。

よくよく考えたら、デジタルアンプなのでアナログアンプでは付き物の低域の位相進行が無いからだと思う。
アナログアンプはどうしても低域位相が進んでしまうので位相補償回路を入れるか、無視して位相は進んだままの場合が多いので、どうしても低域の印象が多少なりともかわる。デジタルアンプの場合、原理的にPWM変調でスイッチングされる電力をそのまま出力する。位相への影響が少ないのでこういう印象になったのだとおもう。

ということで「良い音するのはわかった。そのうちトンコン付けてみるかー」とおもってBGM用に放置。

その後何気なくググってると、どうやらこの手のアンプ製品はカーステとかの小電力で出力を引き出す用途のために4Ω負荷を想定した容量のキャパシタが入ってることが多いらしい。BOSE 101MMは8Ω。なるほどそれで出音スカスカなのかもしらんね。もう筐体開けるのめんどいからそのうちチェックしよう。<今ココ。


とりあえずBOSE 101MMでしか確認してませんが、101MMでもわかるぐらいに解像度の高い音質で、他のレビューにも多いように高域抜けが良くて気持ちのいいアンプです。比較的大口径のモニターにつないでも十分実用に堪える非常に高いパフォーマンスを持ってると思います。

そもそも、原理的には最近流行のDSDフォーマットと同じ原理なのでTA2020がデータシート通り素性のよいチップなら音が悪いとは思えないのですよね。

ともかく3200円でこの品質はかなりオススメできる1品だと思います。一度自分の耳で聴いて確認するのが一番良いかと思います。特に自分でキャパシタ交換とかデータシート読んで抵抗交換できる程度の人にはカスタム用のベース素材にぜひお勧めできる品です。10万円程度のアンプには十分比肩できる性能ではないでしょうか。


関連記事

Comments 1

There are no comments yet.

ドライブ お勧めスポット

参考になりました!

昔使っていたスピーカーを使おうと

アンプ情報収集していました。

安価で良質なもの探していましたので

とても嬉しい情報です。

ありがとうございます。

2015/01/18 (Sun) 06:31
音響機材関連