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【新製品情報】SIGMA SS-302 Rex【ポータブルミキサー】

2010/05/16
音響機材関連 1
※2012/2/11追記変更
本ブログタイトルにおいて「フィールドミキサー」と表記をしておりましたが、「フィールドミキサー」は(株)日本ビデオシステムの登録商標であるため「ポータブルミキサー」の表記に変更いたしました。




日本のロケーション音声の現場で良く使われるミキサーといえばSIGMA SS-302。

▼SIGMA SS-302
ss302.jpg


そのSS-302の後継機種で従来のSS-302がそのままデジタルミキサーになってPCMレコーダーも内蔵したのが「SS-302 Rex」で、今年3月からSIGMAから発売されていたようです。

▼SIGMA SS-302 Rex
ss302rex.jpg


従来機のSS-302は僕自身もロケでは必ずと言っていいほどしょっちゅう使いますが、とても優秀なミキサーです。
バッテリー駆動のアナログミキサーで、単3電池8本で丸一日は余裕で動いてくれるという非常にありがたいロケミキサーです。音声に責任を持つ人間が「設備がないスタジオではない何処か」で仕事をする時、最低限欲しい機能を首にぶら下げて持ち歩くことが出来るように、軽量コンパクトな筐体にまとめてあり音質も非常に良いです。

・入力3ch(入力レベルをMic/LINE切替可能 全ch独立した+48V(または+12V)ファンタム電源装備
・出力2ch(出力リミッター装備、出力レベルをMic/LINE切替可能)
・入力chはトランス入力。出力先をA/Bアサイン可能。-70dB~+4dBまで受け可能。無段可変HPF搭載。
ヘッドルームは驚異の30dB以上!
・レベル合わせに不可欠な1KHzオシレーター装備
・レベル監視に必須のVUメーター装備
強力なヘッドホンアンプ搭載で、どんな環境でも十分な音量でモニター可能。
・モニターソース切替の充実。

こんなかんじでとりあえず必要なものが全部そろってます。
ロケ先では、ガンマイク1本 + ワイヤレス2波とか、ガンマイク1本 + ステレオで何か1系統という構成が多いので入力3chは必要十分なわけです。


驚くのは、SS-302でとられた音声の信頼性の高さ。

まず、SS-302自体が象が踏もうがダンプカーが踏もうが壊れなさそうな肉厚スチールの筐体で出来ていて、ガタツキやキシミの全くない高い剛性を持つ本体に驚愕。そんな金属筐体でシールド十分なSS-302の入力段には全てトランスがあるので、EM系ノイズやグランドノイズなどから開放される高信頼設計。
もちろん屋外で使用することが前提なので電池駆動ですがバッテリー1パック(単三8本)で丸一日問題なく動作します。しかしそれより驚くのは電池駆動にしてそのヘッドルームが「30dB以上」というところ!電池駆動でヘッドルームを上げるということは回路の駆動電圧を上げるということなので、同時に電力を消費するということでもあり、AC駆動の音響機器でもヘッドルームは高くて22dBくらい、電圧で言うと±24V程度なのに、電池で30dBのヘッドルームという性能を実現するSIGMAの技術力に脱帽。 このヘッドルーム性能と優秀な出力リミッターのおかげで全く音をクリップ無しで割らせることなく送出することが出来きるのは、失敗の許されない録音ではとっても安心できる要素です。

SS-302がある現場というのは、主に放送系の現場で、特に報道とか番組のENGなんかが多く、ついで中規模程度までの映画やドラマなどの現場で良く見かけます。今から20年とか10年位前は、カメラもまだアナログベーカムがほとんどで、VEさんや音声マンはとりあえずSS-302でVUが振り切るかどうか位で調整して送り出して、ベーカム側のテープサチュレーションでいい具合に録り込むというのが「シャレオツ(死語www)」な録り方で、気付いたらメーターがガンガンに振ってしまってた!!みたいな場合でも、ロケ終了後帰ってプレイバックしたらそんな録り方でもむしろそっちのほうがいい音なので本当にいい時代でした。(こういう録り方ではSS-302とSONYのBVW-600とかBVW-400なんかの組み合わせは最高でした。) まさにアナログだったから出来た録り方で、テープでサチらせることで程よく均一にコンプがかかるのでMA要らずでこの方法は特に報道やバラエティENGでは重宝していました。

時代が移り変わって、DVCAMとかHDCAMがスタンダードになってきて、カメラの音声がデジタル記録になってきたとき、僕も含めて現場の音声は「今までのとり方だと音、クリップしちゃうんじゃね?」とかなり心配したもんですが、そこはさすがSS-302でした。従来の録り方で送り出しても内臓の出力リミッターがしっかり押さえ込んでいて、音が割れることはありませんでした。

そんなSS-302の後継機というSS-302 Rex。これはもう楽しみにせざるを得ません!
今流行のPCMレコーダー内臓ということで、フィールドレコーディングにもってこいなので早く実際に使ってみたいのですね!



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2012/02/10 (Fri) 17:55
音響機材関連