とある音屋の日常 「C3PROJECTスタッフBlog」

名機と言われた機材の音を普通の機材で再現できるか?

2009/01/09
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前の日記でFocusriteのLiquidMixを買ったことと、その使用インプレッションを報告しましたが、やっぱり名機と言われた機材の音はすばらしかったです。

特にEQはそれが顕著で、DigidesignのEQ3などと聴き比べていてとっても楽しいです。
そのDigidesignのEQ3とLiquidMix16によるNeve1073の聴き比べインプレッション&比較実験です。

前の日記であまり好きじゃないと書いたNeveのEQで名機と言われる「model1073」ですが、好きじゃないと書いたのは、その話が、高域に限定した話だったからなんですが、1073で高域を操作するとどうしても自分が欲しくない方向性で歪むからです。(オペアンプのEQは大抵そういう歪み方をするので高域EQはAVALONのVT747STとかごく一部のアナログEQかデジタルEQしか好みじゃないんです。安い耳でスミマセンwwwフヒヒhいww)

でも1073の実機でも低域についてはまた別で、いわゆる「Neveサウンド」といわれてる最近のどんな機材でも出しがたい、独特のコシと音の重心が下がったどっしりとした低域が出せるのでコレはとても大好きなサウンドです。これはNeveの使った入出力段のトランスによるところが大きいといわれていますが、確かにトランス搭載の機材はコシ・ツヤがあって好きです(以前スタジオで使ってたTAMURAの古い大型コンソールもトランスミキサーでしたがコシのあるどっしりしたイイ音で、これでEQをかけてディスコサウンドを仕事終わりの暇なときに聞いてるのが大好きでしたw)


まず1073のエミュレート。プラグインの見た目はまったく1073でもなんでもないけど、設定できるパラメーターは1073通り。220Hz以下の低域を目いっぱいブーストすると、本当に気持ちい他では聴けない低域が出てきたのに感動。

次にDigidesign標準プラグインのEQ3。まずは判っている数値はすべてNeveと同じように設定して試聴。  ・・・ま、当然だけどぜんぜん違う音www よく使うプラグインだけに予想範囲内だけどそこに感動は無くて、設定した通りの几帳面な出音でした。でもこれは決して悪いことじゃないと思います。何も足さない何も引かない。そういう正確な機材の1つなだけですので、いくらNeveが良いと言っても、僕がこれを手放すことは無いです。


そして実験&読んだ人に問題です!

Digidesign標準プラグインのEQ3でLiquidMix16がエミュレートした1073のサウンドを再現できるか否か!

結論から言うと相当試行錯誤して相当近づきましたが、手軽にすばやく感動的なそのサウンドが得られるかどうかとか、やっぱなにかが違う、何かがたりないなど、結果的に答えはNOでしたwwww そらそうだ。Neveのサウンドの肝はあのトランスの高調波歪みによるものなので、そもそも歪まないEQ3でそんな簡単に再現できるわけがないorz

でもテイストとしてはほんとに極近くまで味付けはできるんですよ。でも絶対的に何かが違う。(写真はそのときの設定をキャプチャしたもの。LiquidMixのCompはバイパス状態。EQ3のカーブがとんでもない設定になってて普通ならためらう所だが、このカーブがNeveに一番近づいた時のカーブでした。)

それはド素人でも聞いて判るレベルで違うんですが、文字で表現すると、1073は低域をいじっただけでも高域がロールオフした感じになる・・・が、同時に高域に独特の空気感が付加される感じがあって結果的にローファイな感じにはならず、むしろ元ソースよりワイドレンジでハイファイになった感じがするんですね。

あとEQ3で1073に近づけようとすると、ピークレベルばかり上がっていく。
1073だと不思議と聴いた感じとピークメーターが一致しない。
両者ともVU計では同等のフレ方なのに、ピークランプが点いても感動的にはならないEQ3と、まだまだヘッドルームに余裕があるのにすでに感動的な音になってる1073。

さすがビンテージ機材! ・・・のエミュレートwwww

でもエミュレートかどうかは関係ないことは前の日記でも書いたとおり。
出音で判断すべきだとおもいますし、その点でLiquidMixは素晴らしい機材だと思います。

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この結果を見てもDAWの普及の結果ピークと戦わざるを得なくなったサウンドエンジニアが「ビンテージビンテージ」とこぞって古い機材を絶賛する意味がわかります。 ・・・がMIX時に関してだけは、もうアナログ実機はいらないなと本気で思っていますし、きっとそうなるでしょう。

もっとも、デジタル万歳な僕ですが、録音の時だけはレコーダー以外アナログ機材でないと安心できません。特に過大入力の問題。ヘッドルームを20dBFSとっても、不意の大声や爆音でデジタルクリップすることはよく有ります。こういうピークを適度になまらせるコンプや、すっと手の伸びるEQなどが有れば簡単に回避できるのに、デジタルであるばかりにクリップさせてしまうことが時折有ります。録音だけはアナログ機器を通さないと失敗します。。。腕がへちょいからかもしれませんが(゚∀゚)
録音は失敗できないし、予想の付かないことも起こるので、そこはアナログが最適解でしょう。


ということで、アナログもデジタルも適材適所。
実も蓋もない日記でお粗末さまでした(汗






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