圧縮のほうが音がいい!?

2009/03/16
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音の仕事をしている自分としては信じられない記事が出た。


以下抜粋
「・・・実験ではオーケストラやジャズ、ロックなどの音楽を生徒に聞かせているが、教授は当初生徒が圧縮されていない音を好むと予想していたそうだ。しかし圧縮されていない音より(中略)ビットレート128、160、192で再生したMP3の方が好まれたそうだ。ロックを聞かせた場合にはビットレート128のMP3が最も好まれたとのことで、教授が6年に渡り実験したところ、シンバルの音などエネルギーの高い音楽で特にMP3が好まれるようになっている・・・」


うへあああああ・・・。
128Kbpsのmp3を聴いてると音がのっぺりして、伸びない高域とプリゴーストノイズでイライラしてしまうのに・・・、それを好むだとぉぉ?今の十代は耳腐ってるのか。

ロックだろうとクラシックだろうと128はだめだろ・・・。mp3なら最低192kbpsでないと認めない。128kbpsの明らかに劣化してるっちゅー音に気づかないというのは、違いがわかる人と比べて脳の聴覚野の連携がすでに退化してる証拠。

これはipod脳といわざるを得ない。
まぁipodだけが原因だとは思わない。なにより現代人はクラッシックやJazzといった生音演奏へ接する機会が少ないと思う。PA/SRを通した音や、放送やパッケージに頼り過ぎて、生の音本来のダイナミクスとか、鮮烈さを忘れているのは間違いない。

しかし、名画を見てその芸術性を評価するのと同じで、いい音を評価するということと、その芸術性を評価するというのは等価なことだと思うんだけども、だとすればこのipod脳の人々は、そういう芸術的判断が困難な世代ということになると思う。

そりゃあ音楽業界が不振になるわけだ。いい音への理解がないんだもの(汗)
リニアPCMより128kbpsが良いと言っちゃうくらい音への評価がでたらめになっているんだから仕方ない。最近同人音楽が流行ってるのもそういう背景かもしれない。

同人音楽は意外とメジャーと比べても音楽性に劣っているということはないし、むしろいい音楽が多いと思う。そういうのを敏感に感じ取ってニコニコやYoutubeは盛り上がっているのは見ていてよくわかる。  ・・・が、同人音楽の8割はその音楽性はともかくとして、ミックスや音質がとてもじゃないが良いとはいえない。つまり・・・

音楽性はイイけど、音質はダメなのが多すぎる。でもみんなそれは気にならない(or気にしてない?)

いい曲も多いが、いい曲であっても、その音質やミックスに関しては良いとはいえないものが多い。もちろんDTMで同人なので生楽器の生録りもできるワケないのはわかるけど、ミックスで何とかなるようなものですら破綻してすべてが音源からでのっぺりしていたり、そもそもどういう環境でミックスしてるのか疑いたくなるような粗い音楽も多い。そういう評価コメントがほとんどないのも不思議だと思っていたけど、音質とかミックスバランスについて判断しようがないような環境で聴く人が圧倒的多数ってことなのかもしれない。

ちょっと脱線してしまったので元に戻そうwww
最近はプロの世界でも「mp3を見越した圧縮用のマスタリング」を売りにするマスタリング業者が増えてきた。でも、エンジニアが一生懸命鮮度を保ってミックスした音声をmp3なんてひどい圧縮規格に押し込めて配信するのを前提にすること自体おかしい。狂ってると思う。

世の中の多くは、大衆化することで衆愚化することにつながるけども、mp3が音声配信のデファクトスタンダードになったからといって、音の芸術文化の絶対基準を「mp3が世の中の流れ」という一言で正当化するのはおかしいと思うし、いい音がわからない世代が増えていくのをこの先何十年と見ていくのって、音が好きな自分としては結構つらいものがある。

この先、この世代の人たちが圧縮の音の悪さに気づくことってあるんだろうか・・・。
ipodで文化、芸術としての音が途絶えていくんじゃないかと思うと、技術って恐ろしいもんだなと思います。
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