とある音屋の日常 「C3PROJECTスタッフBlog」

サウンドエンジニア、サウンドデザイナーとしてレコーディングからPAまで音の仕事ならなんでもおまかせC3PROJECTの日常。

MaagEQ4プラグイン導入!使用感などレビュー 

またしばらく更新の間隔が開いてしまいました。
色々と山あり谷ありですが、色々とお仕事させていただいておりますのは大変ありがたい次第です。
この場を借りてお世話になっている皆様には厚く御礼申し上げます。。

さて。徐々にですが手がけることが増えつつある音楽系のお仕事の場合、お外のスタジオには入っていない自分の好きなEQやコンプを使うためにiLokを持ち歩いているのですが、最近、お外のスタジオに行くと、ボチボチですがProtoolsHDXが入ってきて、私が愛用しているFocusrite LiquidMixHD(TDM専用ですでに開発停止)が使えないという現場にも鉢合わせるようになってきました。

私にとってはコンプはともかく、自分好みの質のいいEQが使えないのは大変困るので、HDXでも自宅のTDMでも使えるように新しいプラグインを最近2つ導入いたしました。

で、 買ったら即レビュー!!!!  ということで、まず本日は購入した2つのプラグイン、PluginAllianceの「elysia alpha compressor」「Maag EQ4」のうち、MaagEQ4をレビューします。

▼同時購入したelysia alpha compressor 次回にはこいつのレビューを予定しています。
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■ 特筆すべき高域の自然さ。とにかく効きの良いMaagEQ4

私が好きなEQは、AVALON VT737、Focusrite VoiceMaster、Manley MassivePassive、Pultec EQP1Aなど、声にかけても嫌味にならず高域がスッ…と伸びるEQです。逆にSSL4000やNEVE1073などのEQはギターやドラムにはよく合うのですが、声にかけるとエグいので、ボーカルを大事にしたい作業には向かず困ってしまいます。

そんな理由で私が好きな、高域がスッと伸びるEQは割と限られていて、どこのスタジオにもあるとは限らないため、FocusriteのLiquidMixHDは大変重宝していましたが、TDMが使えない場合に備えての購入でした。

MaagEQの最大の特徴と強みは40KHzまでEQ操作できる「AirBandEQ」。

これは使ってみるとわかるのですが非常に良いEQです。

▼MaagEQ4 6バンドで非常にシンプルながら、抜群のサウンドを聴かせてくれるEQだ
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MaagEQは、Sub、40Hz、160Hz、650Hz、2.5KHz、AirBandという6バンドで構成されたEQで、正直なところ650Hz、2.5KHzの2バンドに関しては大したことない(というか650と2.5KHzむしろエグい音で使いづらい)です。
(補足:Sub〜650HzはピーキングEQ、2.5KHzとAirBandはシェルビングEQ。AirBandは2.5k〜40kまでをw1octで切替)

…が! Sub、40Hz、そしてAirBandに関しては他のEQでは得られない効果が得られるEQで、広域も低域も嫌味無くブーストできて、非常に音がイキイキとしてビビットになります。

特に素晴らしいのは、AirBandのEQ操作では40KHzをブーストして行くとボーカルはスーッと嫌味無く自然な高域が明るく澄んで行き、低域の操作をしていないのに低域の芯が得られるという不思議な効果が感じられます。この感じが正に「耳で聴いた生の声」といった印象で、大きくEQ操作してもとてもEQを感じさせないナチュラルなサウンドです。

この効果は40KHzを+6dBを超えてブーストして行くと特に顕著に感じられ、音全体の勢いや明るさ、張り出しが見違えるように強くなります。6dBを超えたブーストでボーカルにこのEQをかけても不思議と耳が痛い音になったり、嫌味にならないのは、この低域にも影響する不思議なEQの効果なのでしょう。非常に音楽的で、今まで出会ったことのない音に仕上がる感じは本当にアンビリーバボーです。

また、ドラムのステムミックスにインサートしてAirBandで40KHzをEQしてみると、ハイハットのチリチリシャーンとしたアタックだけがキレイに浮き上 がってきて、空気感とともに全体の印象がブライトに仕上がり、ミキシングの中で自然と映えるようになります。他のEQではドラムの空気感を出そうと頑張っ てEQすると、中高域のバランスが変わってレベルバランスまで変わってしまったりしますが、そういったレベルの崩壊を招かずに空気感と、金物の鮮烈なア タックを引き出せるポテンシャルは特筆です。加えて低域にも影響を及ぼすAirBandの操作によって、コンプで多少ナマってしまったドラムサウンドがより耳で聞いたようなフレッシュな印象に変わるのも素晴らしい効果でした。

Subと40Hz及び160Hzに関してはこれまたいい音で、NEVE1073とManleyMassivePassiveのイイトコ取りをしたような、シルキーでツヤのある、量感豊かな低域を引き出してくれます。 特にSubをググっとブーストしてドラムやベースなどにインサートすると「ドンッ!」というブっといLOWが湧き出てきますが、これも不思議とブーミーな音にはならず、なんとも夢のようなEQです。 例えば同じような量感を求めてProtools標準の7BandEQ3で低域を持ち上げた場合は、間違いなくモワッとしたブーミーな感触も出てくるのですが、そういった 「欲しくない帯域」 を感じさせないMaagEQは、もしかすると見た目はEQでしかありませんが、中ではダイナミクス的な効果も生み出しているようにも聞こえます。

このようにMaagEQは音楽のミキシングでは特にボーカルやドラムのEQとして重宝しますが、C3PROJECTでもよく行う、ドラマ撮影などで同録してきた、役者さんの服に仕込んだピンマイクの音ヌケを復活させるのにも向いていることがわかりました。どうしても服にピンマイクを仕込むと音質的にハイ落ちしてしまうのですが、その落ちてしまった高域をキレイに復活させてくれる上に、嫌味にならずスッと伸びるMaagEQはダイアログの明瞭さが重要なMAなどポスプロ作業でも非常に良いEQだと感じました。



Protools標準の7BandEQ3は数値通りのEQ操作が得られるため、不要な帯域のカットやブーストを制御しやすい模範的で優秀なEQである反面、サウンドにミラクルを起こすようなEQとしては期待値ゼロです。

一方、MaagEQはそうした制御的なEQには全く向かないトーンコントローラ的なEQですが、感性の赴くまま欲しい印象通りに音をガラッと変えてくれます。 どちらかというとやや大雑把なサウンドメイクですが、「こういう音にしたかった!」という音に仕上げる効果は抜群ですので、ミックス時のチャンネルインサートだけではなくてマスタリングにも使える便利なEQでした。


C3PROJECTではオンラインミキシングサービスなどでも保有している豊富なプラグイン全てを使用可能です。
音楽ミックスダウン、限られた予算でのMAなど、ニーズにあったサウンドを多くの方にお届けしています。
音楽REC/MIX、アフレコ、同録、効果音作成、イベントPAなど、あらゆる音のお仕事お引き受けしておりますので、お気軽にお問い合わせくださいませ!!

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category: 音響機材関連

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