とある音屋の日常 「C3PROJECTスタッフBlog」
サウンドエンジニア、サウンドデザイナーとしてレコーディングからPAまで音の仕事ならなんでもおまかせC3PROJECTの日常。
電波のロマンとアナロ熊にさようなら。
もう皆さんご存知の通り、去る7月24日に地上波アナログテレビ放送が終了しましたね。
1953年から続き、58年の長きにわたって国内の情報、娯楽を担った電波が停波したことに、なんとも言えない感慨深いものを感じます。
地アナは電波の再編、有効利用という大義によって地デジへと移行したわけですが(電波利権でどうこうというのはおいといて、とりあえず表向き一番の大義名分として)、書いてる内容の1割もわからないくせに無駄に「MJ」や「CQ」を読み、「ラジオライフ」でニヤニヤする中途半端なエレクトロニクス大好き少年な私としては、チューニングがずれて垂直同期が取れなくて縦にクルクル回る画面を止めようと、ワケも理由も考えずとりあえずテレビをバンバンと叩く・・・。そんな古き良き時代から続いたNTSCのアナログ電波が一斉に停波するこの出来事に、つい懐古主義的なノスタルジーを感じてしまいました。
◆ あの頃、チャンネルはまさに「回して」あわせるダイヤル式だった
私は1980年生まれですが、その更に27年前、1953年(昭和28年)2月1日に、日本のテレビ放送の歴史が始まりました。
日本放送協会 (NHK)が地上波アナログテレビ放送を初めたのが1953年(昭和28年)2月1日です。
日本の戦後復興の象徴として、高度経済成長のシンボルとして家庭へ浸透していったテレビジョン受像機。
私が子供だった頃、記憶の一番最初にある家にあったテレビは、木目調の家具っぽいテレビで、モノラルスピーカー、チャンネルはまさに「回して」あわせるダイヤル式でした。当然リモコンなんてなかったです。
何がキッカケか覚えてませんが、そのチャンネルを「回す」初代のテレビは、いつの間にかチャンネルを「押して」選択するテレビに置き換わっていました。でもやっぱり木目調のデザインでモノラル。やはりリモコンなどついていない。それでも1980年代前半の僕にはボタンを押して選ぶというだけでハイテク!なんて思ってました。・・・が、今思えばボタンと言ってもトグルボタン(機械式スイッチボタン)で、チャンネル変えるごとに「バチン!バチン!」とメカニカルな音のするテレビで、中を開けてもどこにもデジタルなんてなかった鬼のようなアナログ技術の塊でした。 今でもチャンネルボタンの横に灯るほんのりとしたムギ球(それすらLEDじゃないんですよ!)のチャンネル表示灯の色を覚えています。
このテレビは僕が小学校3年生くらいまで家にありましたが、最後の方は電源を入れて10分ほどして回路が暖まらないと垂直同期が取れなくて、まずチューニング用のVRを微調整してから見る → 暖まってきてズレるので微調しながら見る。という本当にドアナログなテレビで、今となってはいい思い出です。
ブラウン管テレビの電源を入れたときの「ブンッ!」という音や、点けているあいだじゅう鳴っている高周波のキーンと言う音(水平同期の15.75kHzの音)、スイッチを切ったあとの静電気のパチパチいう音、そして電源を切ったあとのブラウン管の残像の灯り・・・。いろんな思い出がアナログテレビにはあります。
ちなみに私は家では全くテレビを見ないので、地デジ化していません。
しかもまだ21インチのブラウン管テレビです。大学へ進学して一人暮らしを始めるときに家財道具一式として今は無き和光デンキで買い揃えた9000円の本当に質素なブラウン管テレビです。
今久しぶりにスイッチを入れてみましたが、砂嵐が映るだけで何も受信しませんでした。
このまま見続けていたら空電の中から海賊放送でも何かを受信するんじゃないか・・・なんて思ってみたり。
寂しいもんですね。。。
▼ありがとう。さようならアナログマ。僕は君を忘れない。公式サイト(?)はこちら。

◆ ノイズを聴きながらAMのチューニングダイヤルを回すのが楽しみ。
地上波アナログテレビ放送の終了で、次はラジオのデジタル化か?といわれていますが、今回同様に、ラジオを聞くためにチューニングダイヤルを合わせるという 「風情」 がなくなるのは寂しい気がします。
本当にノスタルジーでしか無いのですが、AMのビート混信や夏のスポラディックEでの遠距離受信など、アナログならではの特徴的なあの音を聞けなくなるっていうのは文化の喪失なんじゃないの?と思ってしまいます。
ちなみに僕はAMが大好きです。
あのチューニングダイヤルを回したときにダイナミックに変わっていく空電の音、少し動かすごとに入ってくる乱数放送や朝鮮語放送、ビートの混じった放送音何とも言えない柔らかい音質。
ローファイさに新鮮さを感じる・・というのとも違うんですが、AMの音を古いハンディラジオでダイヤル合わせて聞くと、お世辞にも洒落てるとは言えないけど味のある放送が聞こえてきて、その瞬間に「あ、誰かが飛ばした放送を受信してるんだな。」って思えるのが好きです。 ・・・・他人様にはわかんないと思いますが^^;
目には見えないけど、広い空を飛んでる無数の電波の中から自分でダイヤルを回して1つのキャリアを拾い出すっていう行為にロマンを感じるわけです。
聞いてるうちにノイズの音が変わるだけで「空で何が起こってるんだろう?」って思い馳せる事ができるAM放送は本当にロマンがある電波じゃないでしょうか。
ちなみに押井守監督の「劇場版 機動警察パトレイバー2」の小説版にはクーデター部隊が「Tango, Oscar, Kilo, Yankee, Oscar, Whiskey, Alpha, Romeo...」と電文をフォネティックで送る怪電波放送を野明と遊馬がラジオで聞くシーンがあるのですが、この東京の空ですら誰もが聴けるAM放送帯で 「誰が発信し誰が受信しているのか謎の電波」 が飛んでいるということになんとも言えないロマンを感じます。
そんな私が個人的に最近注目した電波系ニュースはUVB-76(ザ・ブザー 周波数4625kHz)の謎や、違法ミニFM放送で鈴木蘭々の兄逮捕、乱数放送の減少傾向などなど。
そんなこんなでアマチュア無線の資格でもとりたいなーと思ってすでに数年たってたりしますが、未だに動けず。
いまさら流行らないんですかねー電波系趣味なんて。余談ですが電波女と青春男は面白かったです(´∀`*)
今のもっぱらの関心事は
・電波再編で既存ワイヤレスマイクのA帯/B帯機器はどうなるの?
・地デジ化で音声基準はVUからラウドネスへ。でもラウドネスメーター高価すぎ笑えない。
・もう29.97とかドロップとかノンドロとかやめて正確に30コマ/秒にしようよ・・・。
・薄着でもバレずに衣擦れしないワイヤレスの最高にいい仕込み方研究。
・もっと軽い長いブームポールほしい。
・D-Command買うか・・・?でもフェーダーの感触がなぁ。ProControl欲しい・・・。
な感じです。
よくわからんまとまりない内容ですが今日はこのへんで。
1953年から続き、58年の長きにわたって国内の情報、娯楽を担った電波が停波したことに、なんとも言えない感慨深いものを感じます。
地アナは電波の再編、有効利用という大義によって地デジへと移行したわけですが(電波利権でどうこうというのはおいといて、とりあえず表向き一番の大義名分として)、書いてる内容の1割もわからないくせに無駄に「MJ」や「CQ」を読み、「ラジオライフ」でニヤニヤする中途半端なエレクトロニクス大好き少年な私としては、チューニングがずれて垂直同期が取れなくて縦にクルクル回る画面を止めようと、ワケも理由も考えずとりあえずテレビをバンバンと叩く・・・。そんな古き良き時代から続いたNTSCのアナログ電波が一斉に停波するこの出来事に、つい懐古主義的なノスタルジーを感じてしまいました。
◆ あの頃、チャンネルはまさに「回して」あわせるダイヤル式だった
私は1980年生まれですが、その更に27年前、1953年(昭和28年)2月1日に、日本のテレビ放送の歴史が始まりました。
日本放送協会 (NHK)が地上波アナログテレビ放送を初めたのが1953年(昭和28年)2月1日です。
日本の戦後復興の象徴として、高度経済成長のシンボルとして家庭へ浸透していったテレビジョン受像機。
私が子供だった頃、記憶の一番最初にある家にあったテレビは、木目調の家具っぽいテレビで、モノラルスピーカー、チャンネルはまさに「回して」あわせるダイヤル式でした。当然リモコンなんてなかったです。
何がキッカケか覚えてませんが、そのチャンネルを「回す」初代のテレビは、いつの間にかチャンネルを「押して」選択するテレビに置き換わっていました。でもやっぱり木目調のデザインでモノラル。やはりリモコンなどついていない。それでも1980年代前半の僕にはボタンを押して選ぶというだけでハイテク!なんて思ってました。・・・が、今思えばボタンと言ってもトグルボタン(機械式スイッチボタン)で、チャンネル変えるごとに「バチン!バチン!」とメカニカルな音のするテレビで、中を開けてもどこにもデジタルなんてなかった鬼のようなアナログ技術の塊でした。 今でもチャンネルボタンの横に灯るほんのりとしたムギ球(それすらLEDじゃないんですよ!)のチャンネル表示灯の色を覚えています。
このテレビは僕が小学校3年生くらいまで家にありましたが、最後の方は電源を入れて10分ほどして回路が暖まらないと垂直同期が取れなくて、まずチューニング用のVRを微調整してから見る → 暖まってきてズレるので微調しながら見る。という本当にドアナログなテレビで、今となってはいい思い出です。
ブラウン管テレビの電源を入れたときの「ブンッ!」という音や、点けているあいだじゅう鳴っている高周波のキーンと言う音(水平同期の15.75kHzの音)、スイッチを切ったあとの静電気のパチパチいう音、そして電源を切ったあとのブラウン管の残像の灯り・・・。いろんな思い出がアナログテレビにはあります。
ちなみに私は家では全くテレビを見ないので、地デジ化していません。
しかもまだ21インチのブラウン管テレビです。大学へ進学して一人暮らしを始めるときに家財道具一式として今は無き和光デンキで買い揃えた9000円の本当に質素なブラウン管テレビです。
今久しぶりにスイッチを入れてみましたが、砂嵐が映るだけで何も受信しませんでした。
このまま見続けていたら空電の中から海賊放送でも何かを受信するんじゃないか・・・なんて思ってみたり。
寂しいもんですね。。。
▼ありがとう。さようならアナログマ。僕は君を忘れない。公式サイト(?)はこちら。

◆ ノイズを聴きながらAMのチューニングダイヤルを回すのが楽しみ。
地上波アナログテレビ放送の終了で、次はラジオのデジタル化か?といわれていますが、今回同様に、ラジオを聞くためにチューニングダイヤルを合わせるという 「風情」 がなくなるのは寂しい気がします。
本当にノスタルジーでしか無いのですが、AMのビート混信や夏のスポラディックEでの遠距離受信など、アナログならではの特徴的なあの音を聞けなくなるっていうのは文化の喪失なんじゃないの?と思ってしまいます。
ちなみに僕はAMが大好きです。
あのチューニングダイヤルを回したときにダイナミックに変わっていく空電の音、少し動かすごとに入ってくる乱数放送や朝鮮語放送、ビートの混じった放送音何とも言えない柔らかい音質。
ローファイさに新鮮さを感じる・・というのとも違うんですが、AMの音を古いハンディラジオでダイヤル合わせて聞くと、お世辞にも洒落てるとは言えないけど味のある放送が聞こえてきて、その瞬間に「あ、誰かが飛ばした放送を受信してるんだな。」って思えるのが好きです。 ・・・・他人様にはわかんないと思いますが^^;
目には見えないけど、広い空を飛んでる無数の電波の中から自分でダイヤルを回して1つのキャリアを拾い出すっていう行為にロマンを感じるわけです。
聞いてるうちにノイズの音が変わるだけで「空で何が起こってるんだろう?」って思い馳せる事ができるAM放送は本当にロマンがある電波じゃないでしょうか。
ちなみに押井守監督の「劇場版 機動警察パトレイバー2」の小説版にはクーデター部隊が「Tango, Oscar, Kilo, Yankee, Oscar, Whiskey, Alpha, Romeo...」と電文をフォネティックで送る怪電波放送を野明と遊馬がラジオで聞くシーンがあるのですが、この東京の空ですら誰もが聴けるAM放送帯で 「誰が発信し誰が受信しているのか謎の電波」 が飛んでいるということになんとも言えないロマンを感じます。
そんな私が個人的に最近注目した電波系ニュースはUVB-76(ザ・ブザー 周波数4625kHz)の謎や、違法ミニFM放送で鈴木蘭々の兄逮捕、乱数放送の減少傾向などなど。
そんなこんなでアマチュア無線の資格でもとりたいなーと思ってすでに数年たってたりしますが、未だに動けず。
いまさら流行らないんですかねー電波系趣味なんて。余談ですが電波女と青春男は面白かったです(´∀`*)
今のもっぱらの関心事は
・電波再編で既存ワイヤレスマイクのA帯/B帯機器はどうなるの?
・地デジ化で音声基準はVUからラウドネスへ。でもラウドネスメーター高価すぎ笑えない。
・もう29.97とかドロップとかノンドロとかやめて正確に30コマ/秒にしようよ・・・。
・薄着でもバレずに衣擦れしないワイヤレスの最高にいい仕込み方研究。
・もっと軽い長いブームポールほしい。
・D-Command買うか・・・?でもフェーダーの感触がなぁ。ProControl欲しい・・・。
な感じです。
よくわからんまとまりない内容ですが今日はこのへんで。