とある音屋の日常 「C3PROJECTスタッフBlog」

サウンドエンジニア、サウンドデザイナーとしてレコーディングからPAまで音の仕事ならなんでもおまかせC3PROJECTの日常。

E=I/r^2 

http://japan.cnet.com/mobile/story/0,3800078151,20393656,00.htm
携帯電話の中継装置が発する電波が医療機器に与える影響はなし--総務省調査


やっとお墨付きが出たw

携帯電話の技術規格や物理がわかる人間にはウザイことこの上なかった「優先席で電源切れ」という根拠の無いルール。(車内でうるさく携帯使って迷惑かけるのは別だぜ?)

携帯でペースメーカー誤動作だのと、アホくさい都市伝説に振り回されて不便だったが、やっとこれで正々堂々携帯を使えるようになる。

ピンキーは大学時代に携帯電話を持ってからずっとauユーザーだが、それには理由がある。

それは、無線方式に「CDMA」を使っているから。

CDMA変調の電波は原理的に機器に影響を与えにくく、実際影響はない。当時はau以外の携帯電話は無線方式にTDMかFDM方式を使っていて、DoCoMoだとかJ-PHONEはよく音響機器に影響を与えてくれた。着信する数秒前にはモニタースピーカーに「ピガー・・・」っとノイズが乗る。しっかり録音ラインにも乗ってくれる。だからよくスタジオでは「マナーにしたってわかんだよバーロー!」と携帯電話の電源を切らせていたもんだwww

CDMAはCode Division Multiple Accessの略で、符号分割多重通信がその和訳になる。

携帯電話が浸透しだした十年ほど前、DoCoMoやJ-PONEは前時代的なTDMやFDM方式に頼っていたが、10年前からauはCDMA方式を使ってきた。

TDMやFDMというのは、基本的には100年以上も前にマルコーニが初めて無線通信をしたときの技術のまんまで、進化したのは周波数軸(または時間軸)で微分的に多数のユーザーを順次切り替えて特定の周波数を共有するだけの古臭い技術なので特定周波数におけるエネルギースペクトルが集中する。(TDM=時間軸分割多重)(FDM=周波数分割多重)

当然TDMやFDMをつかったDoCoMoやJ-PHONEの携帯は、800MHz帯や2GHz帯での搬送波周波数付近のスペクトルで電力密度がものすごいことになって、医療機器や音響機器にも影響を与えてくれた。これが携帯でペースメーカー誤動作の都市伝説の原因。

一方、CDMAでは送信データを符号化して広範な周波数スペクトルに対して拡散して送信する。送信データは広い周波数帯域に広く拡散しているので、特定周波数における電力密度が低い。このおかげで音響機器にも影響を与えない。同じ理由でCDMA変調された電波が医療機器に入ってきても与える影響は低い。


わかりやすく例えると、電波を砂粒のように扱えるとして、同じ電波1リットルをペットボトルに入れて立てておくか、地面にぶちまけておくかということ。FDMやTDMはペットボトルに電波を入れて置いている状態。ペットボトルに入れて砂を置くというのは、砂を一点に集めること。意味無く地面に砂が出っ張っている状態なわけで、避けなきゃダメだし、ぶつかれば邪魔な障害物なワケです。

一方CDMA同じ1リットルをドバーっとまんべんなくブチまけた状態です。ブチまけたので障害物も無くなって見通しがよくなります。通る際も意識せず踏んでいけばいいので邪魔にならないです。しかも砂粒を色分けしておけば後で色毎に回収することも出来る。(色はこの場合携帯のユーザーを識別する符号)


こんな具合にCDMAは優れているわけだ。


ほかにもこのCDMA方式の利点は

・スペクトルが集中しないため秘匿性も高い
・電波妨害/ノイズに強い
・反射波も利用して信号強度を高められる
・送信電力も必要最小限に抑えられる(距離依存)

うむ。さすが軍事技術の民間転用。いいことだらけw

softbankもCDMA方式になったし、DoCoMoだけがまだFDMだが、今は中継ポイントが少なかった昔のように送信電力をむやみに高くしなくていいので、影響は少ない。しかもエネルギーはE=I/r^2となるように、距離の2乗に反比例して減衰する逆二乗の法則から、その影響レベルたるや推して知るべし。

もういい加減「優先席付近では電源を切れ」なんて頭の悪いデマに振り回されるのはやめようぜ。

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