とある音屋の日常 「C3PROJECTスタッフBlog」

サウンドエンジニア、サウンドデザイナーとしてレコーディングからPAまで音の仕事ならなんでもおまかせC3PROJECTの日常。

効果製作日記-02 「フォーリー収録」 



ただいま先日からの仕事で実写の効果製作中でございますが、いかんせん吹き替えができるほどの効果をつくらないといけないので、ひじょーに多くの生音収録を行っています。

手持ちの効果ライブラリーの音も非常に良くできているので使うのですが、やっぱり動作にあわせた衣擦れやら、その他画面中の小道具、特に今回銃器系が多くて、その辺の操作にあわせた音のニュアンスは、実際に自分で画を見ながら音を出していく 「フォーリー収録」 でしか再現できません。

ハリウッドではいわゆる特殊効果音をSoundEffectsといい、生音による効果音をFoleyと呼び、その担当者はFoleyArtistとしてクレジットされるれっきとしたアーティストの地位を持っています。(Foleyの語源は効果音が映画につき始めた初期のハリウッドで伝説的に生音効果が上手だったJack Foley氏に敬意を表したことによる。1967年他界。)

そんなフォーリー収録ですが、基本は足音・衣擦れで、他にも必要な音があれば外へ収録に赴きます。

今回担当中の作品で収録したフォーリー、すでに膨大な量になりますが

 ・街中・港などのオープンノイズ
 ・サンプラーで対処できない特に必要な足音
 ・衣擦れ
 ・小銭をばら撒く音
 ・カーテンの開け閉め
 ・銃器のいろんな操作音(薬莢の落下、銃を落とした音、スライド・トリガーを引くなど)
 ・ピザ箱を開ける
 ・各種ドアの開閉・ドアチェーンの音
 ・紙の資料をめくったり、叩いたりする音
 ・携帯の操作 携帯を落とす音
 ・電話機を持ち上げたり置いたり
 ・怒って机を叩く
 ・蹴られるだの投げられるだの格闘中の盛大な衣擦れ

・・・まだまだいっぱいあります。

とにかくマイクが大活躍です。
PC前で映像見ながら衣擦れなどのフォーリーをProtoolsへ直接RECかける場合はAKGのC451Bをメインに、必要に応じてSHUREのSM57や、その他ダイナミックマイクを使います。
屋外収録ではSONYのPCM-D50かEDIROLのR-09を使って収録します。R-09はD50より耳で聞いたままの印象で録れるので良いのですが、微細な音の収録だとS/Nが悪いので、そういう場合はD50を使います。D50はS/Nは抜群なんですが、ノンEQだとややもっさりした大人し目の音質なので、映画の効果音製作だとミックスの中で埋もれてしまいがちな気がします。

もちろんD50は、解像度や情報密度は高く録音できる機体なのでEQすれば出てくるんですがね^^; R-09の録音は荒々しいほどの派手さが奏して、ミックスの中で実在感を持って浮かび上がってくるので好んで使っています。C451Bを使う理由も同じです。他のマイクだとイマイチ効果に説得力が出てこない。R-09もC451Bも独特の適度な荒さ、ざらつきがミックスに向いているのだと思っています。


フォーリーの世界では当たり前のことですが、今回のフォーリー収録でもいろんな音がが意外なものに化けています。

たとえばスナイパーのライフルスコープの調整ダイアルを回す「キチキチキチ・・・」という音。
⇒その辺に転がってたネジのネジ山をドライバーでギロ(楽器)のようにこすった音。

スナイパーの大型ライフルを手にするときの「カチャっ・・・」という独特の銃器の音とか、トリガーをそーっと引くときのトリガー音。
⇒その辺にあった1Uのハードケースのロックをはずしてカチャカチャ言わせた音。

スナイパーライフルを隠すためのコントラバスのハードケースの音。
⇒上に同じくその辺の1Uハードケースをゴソゴソいじってみた音。

スナイパーに撃たれる瞬間に、撃たれる人を弾がかすめる音。
⇒バイクのエンジン音

銃撃戦の中の跳弾の音
⇒アルミ缶をデコピンした音とノコギリをはじいた音のミックス

内線電話の受話器を取る音
⇒パソコンのマウスとエアコンのリモコンをぶつけてカチャカチャ・・・



・・・今のところ突拍子もないような化け方はないですが、無い物は有る物で本物のように作る!これこそ効果音の真骨頂だと思います。

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