とある音屋の日常 「C3PROJECTスタッフBlog」

サウンドエンジニア、サウンドデザイナーとしてレコーディングからPAまで音の仕事ならなんでもおまかせC3PROJECTの日常。

フィールドレコーディングの旅:埼玉県 尾須沢鍾乳洞 

ここしばらくフィールドレコーディングでブログを書いていませんでしたね。

最後にフィールドレコーディングでブログを書いたのは名古屋大須観音・名鉄の音とか、長野諏訪大社御柱祭だったでしょうか? 決してこの間にフィールドレコーディングしてないことはないんですが、忙しくて記事に出来なかったまま時期が経ってしまったモノも結構あるんです。。。  雪の日の足音や、しんしんと降り積もる雪の日のアンビとか・・・。


さて、今回は埼玉県は尾須沢鍾乳洞へ行って参りました。


尾須沢鍾乳洞について詳しくはこちら(http://www1.plala.or.jp/CUE/cave_osuzawa.html)をご覧いただくとして、ちょっと本当に険しい感じの探検要素の高い鍾乳洞でした。

出発が遅かったのと、田舎過ぎて地図の目標物がなさすぎて道に迷いつつで、鍾乳洞への登山口についたのが17時頃。 日暮れが近く鍾乳洞までの山道・・・というか、けもの道もやや薄暗くなりつつある中、「急げ日暮れは近いぞ!」とばかりに山道へ進入。

当日は天候こそ崩れませんでしたが、到着までに降ったと思われる雨で地面もゆるく、尾須沢の山中は湿度も高く霧も立ち込め、前髪は霧でしっとりと風呂上りのごとく濡れてしまうほど。

けもの道も最低限の保守がされているのみで、あまり人が通った感じはない。斜面も結構な急斜面で、鍾乳洞からの水が常に沢となって流れています。ひぐらしが鳴きわたり、薄暗い杉林に一人だと、熊でも出るんではないかとビビってしまうほどの未開っぷり。つい熊避けのために大声出してみたり手を叩いて登ってしまいました。

沢を流れる水は鍾乳洞からのもので、石灰を通ってくるため水は極度にアルカリ性へ傾いており、水に触れると皮膚を溶かすヌルヌルとした特有の感覚。間違いなく温泉が期待できる水質。

途中の沢で1回目のレコーディング。

▼ 埼玉 尾須沢鍾乳洞へのけもの道にて。
録音機材:SONY PCM-D50 LIM.=OFF HPF=OFF 16bit/48KHz ウィンドジャマー有
http://c3project.ddo.jp/pub_sound/osuzawa/SYOUNYUDOU1.wav


ところどころ崩れそうになっていたり、既に崩落したけもの道を30分か40分ほど登っていくと尾須沢鍾乳洞は現れます。


▼ 尾須沢鍾乳洞 入ってすぐの所から入口を振り返る。向こうは断崖絶壁。
saitama2.jpg


観光地の鍾乳洞と違い、全く手入れされていないため、内部にはライトなどあるはずもありません。
用意してきていたライトで中を照らすも、鍾乳洞内部の冷気のため霧が立ち込めていて、視界は真っ白。足元数十センチの視界で、低い天井のために屈みながら進んでいくと急に内部の空間が開けます。

これはもうマジで観光ではなく、探検。 たぶん何かあって怪我して動けなくなったら間違いなく助けも呼べず死ぬというレベル。大げさじゃなくて。さながら糸井重里探検隊である。


そうやって慎重に10mかそこらを進むと鍾乳洞の入り口からは想像できない大きな空間が中に現れ、どこからともなく水がしみ出て流れていく音は素晴らしいの一言。外ではあんなにやかましく鳴いていたひぐらしも聞こえない、外界から隔絶された暗闇と冷気に圧倒される空間でした。


▼ 埼玉 尾須沢鍾乳洞内部竪穴にて。
録音機材:SONY PCM-D50 LIM.=OFF HPF=OFF 16bit/48KHz ウィンドジャマー有
http://c3project.ddo.jp/pub_sound/osuzawa/SYOUNYUDOU2.wav


十数分はその自然の冷気と暗闇を楽しんだとおもいます。
寒くなり、日が落ちて下山に危険があるので、鍾乳洞をあとにすることに。

出る間際、鍾乳洞と外界の音のバランスがよいポイントで最後の録音。鍾乳洞で反響する水音と、外界のひぐらしの鳴き声の絶妙なバランス。都会にいると忘れてしまう自然の音ですが、関東近郊でもまだまだよい音の風景が残っているもんですね・・・。


▼ 埼玉 尾須沢鍾乳洞入り口付近にて。
録音機材:SONY PCM-D50 LIM.=OFF HPF=OFF 16bit/48KHz ウィンドジャマー有
http://c3project.ddo.jp/pub_sound/osuzawa/SYOUNYUDOU3.wav


▼ 尾須沢鍾乳洞入口付近で録音の図。写真撮るのを忘れてこれしか絵がない。
saitama.jpg





category: フィールドレコーディング

thread: DTM、宅録、ミックス、レコーディング、機材 - janre: 音楽

音ロケin箱根・大涌谷 

先日避暑と温泉目当てで箱根の大涌谷に行って参りました。

大涌谷については全く予備知識無しで行ったので、場所も見所もわからぬまま。
行くまで私もよく知らなかったのですが、以前は「地獄谷」といわれていたそうな。

自宅の出発が遅かったため到着は17時半過ぎ。
ちょうど大涌谷観光センターの閉店が17時半なので観光客がいなくなった頃。
音ロケには非常に良いタイミング!

ということで音スポットを探してウロウロ。

ところがこの日、大涌谷はあまりの濃霧で視界が10m程度になっていました( ´д`)
なんも見えんとですよw 薄暗い夕方、誰もいない大涌谷。火山性ガス立ち込める中ウロウロすると軽く遭難気分です。ちなみに私の携帯はソフトバンク。ソフバンが大涌谷で通じるわけも無く、圏外余裕ですたw

▼参考:ソフトバンクの電波がやばすぎる件(ハムスター速報)
http://hamusoku.com/archives/3489244.html

あまりの濃霧で雨でもないのに髪の毛がビッチョビチョ。
SONY PCM-D50のウィンドスクリーンも濡れネズミのごとくビッチョビチョ。

濃霧に加えて山特有の強風。風速13~15メートル程度。
この強風と濃霧のせいで濡れ細ってしまったウィンドスクリーンは機能低下して使い物にならず、録音成果はボッコボコ吹いてしまいましたorz

しかも音ポイントを探してちょっと谷底側をさまよっていると、どこからとも無く無遠慮な騒声。中国人団体客である(;´Д`)  観光時間は過ぎてますよー。早く帰ってクレー。中国人の通過待ち約30分。


この間に硫化水素吸いすぎてやや吐き気&頭痛。


時に音ロケとは生命にも危機が及ぶ過酷な仕事である。


中国人客に混じって英語圏の女性観光客も混じっていたが、こちらのレディは談笑しながら近づいてきたものの、音ロケしてる私を見つけるなりいかにも外人らしい大仰な驚きっぷりで「Oh!So Sory!」といってかわいらしく手を振って去っていった。僕も笑顔と大きなうなずきで遠くから答える。

で、かつて地獄谷とまで呼ばれた死の谷の音を録りに行ったわけですが、叙情的にヒグラシが鳴きながら谷に逆巻くダイナミックな風音を狙ったものの、結局イマイチな音しか録れませんでした。つД`)・゚・。・゚゚・*:.。..。.:*・゚

最後まで鈴虫やキリギリスが鳴かず、ヒグラシだけが鳴く一瞬の時間帯と、ベストな風の状態、しかも無人、車や飛行機の音の邪魔が無い・・・など、理想的な音環境はそろわないまま、どっぷり日が暮れて濃霧も危険レベルになったので下山しました。

イマイチ・・・どころではないですが成果は一応上げておきますね。でないと浮かばれない^^;

▼箱根・大涌谷のフィールドサウンド(SONY PCM-D50 HPF:OFF 16bit/48KHz/STEREO/WAV形式)
http://c3project.ddo.jp/pub_sound/owakudani.wav

まぁそんなもんです。自然は気まぐれなのです。くぅぅぅぅ。。。

写真は無いけどiPhoneで録った動画です。音は無駄にロケした音に入れ替えてます(笑



ちなみに大涌谷は火山性の硫化水素ガス(卵の腐った臭い)が周囲に結構な濃度で噴出してるので、風向きや時々の噴出量によっては通常の観光ルート上ですら長時間いると結構気分が悪くなります。僕みたいにあんまり人気の無い時間に行って勝手に中毒になって倒れたらまぁ下手すると死にますwwwご注意をwww

category: フィールドレコーディング

thread: DTM、宅録、ミックス、レコーディング、機材 - janre: 音楽

フィールドレコーディング~名古屋編~ 

先日名古屋へ行ってまいりました。発端は「赤い名鉄に乗りてぇ!」というそれだけ。

あの赤い電車、子供の頃からダイスキでした。実は子供の頃、尾張旭と名古屋市に住んでいたこともあって、名鉄には何度か乗った記憶もあります。電車図鑑で見ても名鉄の赤い電車はお気に入りでした(笑)親に連れられて一緒に名古屋の地下街を歩いたことや、栄や名古屋城を歩いたことも思い出しながら、長年ぶりかに故郷に帰った気がしました。

今回の名古屋へも思い付きの貧乏旅行なので夜行バスでの往復。名古屋に1泊。

マイカー移動なら機材装備もトランクに放り込めばいいのですが、夜行バスでの旅ではそうもいかず、持ち歩く物も最低限。フィールドレコーディング・・・というにはあまりに粗末な装備ではありました^^; 常に荷物を携行するので、少しでも軽く!ということでRoland R-09を持って行き、ヘッドホンは無し。iPhone付属の白イヤホンでモニター。ウィンドスクリーンはありませんorz

まず最初は徳川園。徳川園は、徳川御三家筆頭、尾張藩二代藩主光友が、元禄8年に隠居所である大曽根屋敷に移り住んだことを起源とした日本庭園です。園内には大きな池があり、園内上流の大曽根の滝から注いでいます。

徳川園 大曽根の滝(MP3 Stereo 48KHz 192Kbps)

miz_FR.jpg osone.jpg tokuike.jpg

その翌日には、当初の目的であった名鉄瀬戸線に乗ることが出来ました。
乗るだけ撮るだけ録るだけの目的だったので栄から適当に乗って森下で下車。栄駅では停車中の6000系の赤い電車の丸みを帯びた顔に触れてみたりもした。ボディは鋼鉄ボディで冷たいかと思いきや意外と温かい感じがした。

名鉄瀬戸線 栄駅~東大手駅間車内&森下駅車外(MP3 Stereo 48KHz 192Kbps)

unten.jpg metetsu.jpg morisita.jpg

最後に大須観音。近辺は名古屋のアキバみたいなところ。僕が名古屋に住んでいた頃父が時々ここに来てコンピューターやらオーディオやらマイコンやらの趣味を満たしていたのを覚えてる。同行者曰くアキバと原宿と吉祥時あたりが一緒くたになってる感じがしたらしい。写真を撮るのをウッカリ忘れた・・・。

大須観音の境内では鳩がやたら多く、鳩に囲まれて「くーくーっフォッフォー」という鳩の鳴き声で辺りが音に包みあふれていたのを録音。

大須観音 境内の鳩数百羽に囲まれた音(MP3 Stereo 48KHz 192Kbps)




名古屋は東京並みに町が大きいのに、人の数は全然少なくてのびのびとできるいい街でした。
名古屋に住むのもいいなぁとか思った旅でした。



category: フィールドレコーディング

thread: 日記というか、雑記というか… - janre: 日記

日本の車窓から ~兵庫県・山陽電車姫路駅から高砂駅の旅~ 

こと有るごとにフィールドレコーディングしてきたデータが結構たまっていて仕事の合間に整理しました。


今回お届けするのは日本の車窓から。兵庫県のローカル線山陽電気鉄道、通称山陽電車。
私自身は鉄っチャンではないけど、やっぱり男子として乗り物はダイスキです。

私は兵庫県に実家があり、子供の頃から山陽電車を利用して帰省していました。私が子供の頃から乗っていた形式の車両がまだ現役運行中で、懐かしさたっぷりの路線ですが、姫路から出発する列車は沿線地域の高齢化のせいもあって、乗客数も4両編成で1両に1人2人という寂しさ。電車の音をフィールドレコーディングするにはうってつけですが、20年以上前のかつての賑わいはそこになく、さみしさが漂う電車旅でした。

録音の終盤、車掌の吹く笛の音、走り去る列車の音が聴き所かと思います。
このときの録音機材構成はうろ覚えですが・・・

・SONY PCM-D50(ウィンドジャマー無し HPF=OFF リミッターOFF)
・SONY MDR-CD900ST

だったと思います。

▼兵庫県 山陽電車3200系 直通特急 山陽姫路駅~高砂駅間 (MP3形式 192Kbps)
http://c3project.ddo.jp/pub_sound/sanden/sanden3200.mp3

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※写真は別日に撮影した別車輌です。


実はこの音は、私の祖父が昨年他界し、式に出るため急遽帰省したとき録音しました。
こんな時にも音のことを考えてしまう自分がちょっと「おかしいのかな?」なんて思いつつも、祖父が他界したことの現実感のなさ、そしてその日の鉛色で重く垂れ込めた雲が覆う夕空を覚えています。

この録音の最後10秒くらい、走り去る列車の音と共に高砂駅(実家最寄駅に一番近くまで行ける急行停車駅)の静かなアンビエンスが入っていますが、高砂駅周辺は非常に高齢化が進んだ町で、町並みは三菱やらなんやらの工場敷地が道を隔ててすぐの駅なのですが、この日は町に誰もいないかのごとく静まり返っていて、音を聞くだけでもその様子が伝わってくると思います。

自分の主観が混じるせいか、何処となく寂しい音源に思いますが、楽しんでいただければと思います。
音源の営利目的での利用はご遠慮ください。

category: フィールドレコーディング

thread: 鉄道情報 - janre: 趣味・実用

フィールドレコーディングの成果の整理 

先日、長野の諏訪大社で行われる御柱祭に行ってきました。
貴重な日本の祭りの音が録れるイイ機会なので録音してまいりました。

onbasira 002

といってもメインは旅行目的。
長時間屋外で歩くことも考えると、あまり重装備ではヘタレてしまうのでポータブルレコーダーとヘッドホンのみの軽装備で向かいました。ベストな録音を考えればミキサーとしてSIGMA SS-302にMKH-416とsankenのCMS-7とか持って行くんだが、それでガッシャガッシャ歩くのは仕事じゃないのに余りにしんどいので止めました(笑)

ということで、装備は・・・

・SONY PCM-D50(PCMレコーダー。ウィンドジャマー装備でもふもふ。)
・audio-technica ATH-M50(ヘッドホン。密閉型でカールコード。ロケでもズレない適度なクランプ圧と、耳とユニットまでの空間が適度にあって良い。)

2点以上でした。
実際これで行ってみて「しまったナー」と思ったのは、ブーム(竿)を持っていかなかったこと。ブームがあれば距離をとりながらも危ないところへ上から突っ込めたし、ガヤももっと適度にぼやけて臨場感あふれる音になったと思う。朝ブームを手にしていたのに、416を持っていくのを断念した時に「要らないや」と一緒においてきたのが間違いだった・・・。次からは絶対に持っていく!

さて、後は音を聞いてもらうだけ。
臨場感を味わってもらうために、適度に間を詰める編集をしました。音はPCM-D50で録音されたままの音です。(数箇所フェーダーで上げましたがEQ、コンプなどはなし。)

録音時設定は16bit/48KHz、HPF=75Hz(ウィンドジャマーつけてましたが強風のため止む無くONにしました。)、リミッターONです。ステレオ感を聴くにはヘッドホンで聞くのをオススメ。

onbasira 003


▼長野県 諏訪大社 御柱祭 フィールドレコーディングサウンド(MP3形式 192kbps)

・梃子衆掛け声(秋宮境内木落としへ向け御柱を曳行中。)
http://c3project.ddo.jp/pub_sound/onbasira/tekosyu.mp3

・下社里曳き(昼過ぎに細く長い木を境内まで担いで曳行中。)
http://c3project.ddo.jp/pub_sound/onbasira/satobiki.mp3

・参道付近でのお囃子~和太鼓演奏。
http://c3project.ddo.jp/pub_sound/onbasira/onbashira_ohayashi.mp3

・祭り準備などをする地域の方々の雰囲気
http://c3project.ddo.jp/pub_sound/onbasira/onbashira_gaya_hiru.mp3

・秋宮境内木落とし~綱返し(後半綱返しになると緊迫した雰囲気に・・・)
http://c3project.ddo.jp/pub_sound/onbasira/kiotoshi_tunagaeshi.mp3

・境内木落とし後の曳行(そのままその日の曳行終了。)
http://c3project.ddo.jp/pub_sound/onbasira/eikou_yoru.mp3

営利目的以外であればご自由にお使いください。
(何かに使われた方は可能であればご一報ください。)

category: フィールドレコーディング

thread: オーディオ - janre: 趣味・実用

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